パオパオだより

2009年11月02日(月)

2009あいの土山マラソン  [ランニング・出張販売]

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「ランナーズ9の会」の夢追い人さん

 「写真撮りまーす!」

 私はハーフ、「ランナーズ9の会」の夢追い人さんは10分前スタートのフル。
 ここのコースは9km過ぎから11kmまでループ上になっているため、ここに入り込んでしまうと写真が撮れない。
 しかし、案ずることはなかった。夢追い人さんとは私が予想していたよりずっと早く対面することができた。(私の8km、夢追い人さんの13km地点くらい。)

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 1週間前高熱が出て病み上がりだったので、「土山」を走るかどうかは悩んだ。
 雨だったら絶対やめておこうと思ったが、朝から晴天。午後には大雨が降る予報だったが、ハーフなら2時間ほどのことなのでGO!

 朝早くから、ロープをつけていないかわいいワンちゃんにも会えたことだし・・・。
 無理せずゆっくり走りましょう。

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 「いつもブログ見せてもらってます。」
 「ありがとうございます。滋賀の方ですか。」
 「いえ、岡山から・・・」 
 「ということは、お泊りで・・・」
 「いえ、今朝、新幹線で出てきました。」
 「わー、それはそれは・・・」

 お話の主はおもむろに上着を脱がれ、下に着ておられたランシャツを見せてくださった。
 「あらー、『ランナーズ9の会』の方やったんですか。写真撮らせてもらいます。ブログに載せさせてもらいます。レース中もお会いできたら、写真撮りますね。ループに入ってしまったら、撮れないんですけど・・・」
  

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 天気予報では、午後2時ごろから雨。それも、かなり強い雨の予報。
 スタート前の空は、ほとんど雲のない晴天。10時の時点で「23.5℃」という放送があった。暑すぎる。とても雨が降り出すような空には見えない。

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 10時40分スタートのハーフ男子は1678人のエントリー。 
 私はかなり後ろからのスタートになったが、今日は「ゆっくり」を心がけて走ろうと思っていたので「それでよし」。

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 滋賀県にも第2次マラソンブームの波がやってきた。
 フルも合わせた総参加者数が、昨年の2521名から約20%アップの2940名に。ただし、フルはまだ1000名を超えてはいません。

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「やす」と「たま」、去年5歳だったので今年6歳

 スタート後の楽しみは、去年会ったワンちゃんに今年も会えるかということ。
 去年最初のまがりんちょで会ったワンちゃん、今年は見当たらず。
 「あーあ」と思いながら坂を上りきると、「いましたー」。去年と同じように、自転車の前かご後ろかごに1ぴきずつ。

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きくのそっくりさんは、「たま」

 おっちゃんはあんたらに会うんが楽しみで楽しみで・・・。また来年も応援してね。

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 青土(おづち)ダムが見え出す5km地点で、31分43秒。キロ6分超。

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 6km過ぎの青土ダム。
 ここは、写真を撮るのに一番のスポットです。

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 ハーフは人数が多いので、みんなでいっしょに走っているという感覚が味わえてうれしい。

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 そうや、今日の私の使命。「太田君子さんの走っているところをしっかり写真に撮る」。
 去年、撮ったつもりが映っていなくてがっかりさせてしまった。今年こそは前を注視ながら走っていた。
 「見っけ! 写真、写真。」

 「おおたさーん!」(パチリ!)
 すぐモニターを見る。「あかん、シャツター遅すぎた。」
 しっかり撮らなあかんと思う人ほどうまいこと撮れへんもんですねえ。すいません、太田さん。来年こそしっかり撮ります。
 (太田君子さんは、私の知り合いの同い年女性最強のランナーです。)

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 「ランナーズ9の会」の夢追い人さんと「ごたいめーん」。まずまずいい写真が撮れました。

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 とその後ろから、M見ちゃん。向こうが見つけてくださいました。これもいい笑顔の写真。

 もうこれで、今日の走る目的は達成できたようなもの。

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 ループに入った10km地点で、1時間01分25秒。この5kmは29分42秒。やっと、キロ6分ペース。

 10km地点を過ぎると、あとはほとんど下り。
 足も痛くないし、体調もおかしくならないし、・・・ちょっとスピードアップしてみるか。

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 12km地点から1kmで何人抜けるか数えてみた。なんと、66人。
 13kmからの1kmでは58人。

 たくさん抜いた自分へのごほうびに、記念撮影。ダムの上で応援してくださっていた男性にお願いし、パチリ!

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 ローアングルから、もう一枚。大サービスです。どうもありがとうございました。
 しかし、この間に、抜いた数と同じくらいの人数に抜かれたと思う。まっ、いいか。

 15km地点、1時間27分26秒。この5km、26分01秒。
 20km地点、1時間54分11秒。この5km、26分45秒。

 おー、これはギリギリ2時間切れるー。

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 最後の最後のゆるやかな上り、がんばりました。
 ゴールは、1時間59分49秒。
 たいしたタイムでもないのに、すっごくうれしい。

 ゴール後、記録証交付所に並んでいる時、ポツリポツリと雨。予報では2時からやったのに・・・。まだ、12時40分過ぎたとこやのに・・・。
 ランシャツランパン姿のまま、急いで店の片付け。途中から大雨になったが、何とか大被害は免れた。最近は、売り上げより商品をいためないほうを重視。
 レース後にお買い物を楽しみにしてくださっていたお客様には気の毒だったが、こういう理由ですのですいません。

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 新名神が開通し、甲賀土山ICがあるので便利になった。特に、毎年「土山」の帰りは国道1号が混んでたいへんだった。
 すーと、草津SAまで。ここで遅い昼食。私は、豚汁定食。今日は第1日曜なので、SA全品2割引。500円の豚汁定食も400円。すごく得した気分です。子どもたちへのおみやげも、ヨメさんがちょっとだけ買いました。

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2009年11月01日(日)

2009あいの土山マラソン 〜M見ちゃんは元気です〜 [ランニング・出張販売]

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笑顔のM見ちゃんと、「ランナーズ9の会」の夢追い人さん

 「パオパオさん・・・」
 「あっ、M見ちゃん・・・」
 「いろいろありまして・・・」

 とりあえず、写真。
 M見ちゃんのブログ「これもトレーニング」が、9月20日を最後に1ヶ月以上も更新されていない。もしや、なにかあったのでは・・・。

 心配をしていたのだが、ちゃんとフルマラソンに出場されていた。それも、笑顔で。
 これで、ひと安心。
 「いろいろありまして」の「いろいろ」が、ちょっと気にはなりますが・・・。

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 M見ちゃんは、昨年の未登録女子の優勝者。タイムは3時間21分だった。

 私がハーフでゴールした時、ちょうど雨が降り出してきた。それで、あわてて後片づけ。ほとんど片付け終わったころ時計を見ると、フル女子がスタートして3時間15分。いそいで、ゴール地点に向かった。

 しかし、待てど暮らせど・・・。
 心配になって、少しコースを戻ってみた。
 
 20分ほどしてやっと、遠くに赤いユニフォームが見えた。

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 「おかえりー。待ってたんですよ。」
 「こんなに時間がかかるとは・・・」

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 でも、いい笑顔。

 さあ、追いかけてゴール写真をと思ったが、ここからが速かった。
 「追いつけましぇん!」

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 ゴールタイムは、去年より17分も遅かった。
 でも、それなりにしっかり走られたようでした。

 未登録女子3位に入られたので表彰式の写真も撮ってあげようと思ったが、まだだいぶ時間がかかりそうだったのでそのあとお話もできず帰ってしまった。

  でも、kazu-rin さんをはじめM見ちゃんファンのみなさん、これで安心していただけたでしょうか。
 「M見ちゃんは元気です」

 ブログ「これもトレーニング」が復活するかどうかはわかりませんが、気長に待ってみましょうよ。 

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2009年10月31日(土)

「プール」 [映画]

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 この映画は1ヶ月以上も前、9月16日に見たもの。
 
 京都シネマで「ミーシャ ホロコーストと白い狼」を見たあと、もう1本と思って入った。
 私としては、西原理恵子原作の「女の子ものがたり」のほうを見たかったのだが、「女の子のための、女の子を元気にする映画」とか宣伝されていたら、50代のオッサン一人では入りにくい。
 「プール」の内容はまったく知らなかったが、「小林聡美ともたいまさこやし、なんぞやってくれるやろ」と期待して入った。

 案の定、満員。
 しかし、映画が始まり話が進んでいくにつれ・・・、退屈! どこをどう見たらいいんやろう。

【ストーリー】
 タイのチェンマイ。小さなプールのまわりに集まる5人の6日間の物語。

 4年前、祖母と娘さよのもとを離れ、チェンマイの郊外にあるゲストハウスで働き始めた母・京子(小林聡美)。大学の卒業を目前に控えた今、さよ(伽奈)はそんな母を訪ねて、一人、チェンマイ国際空港に降り立つ。
 迎えに現れたのは母ではなく、母の仕事を手伝う市尾(加瀬亮)だった。小さなプールがあるゲストハウスにはビー(シッテイチャイ・コンピラ)という名前のタイ人の子供と不思議な空気感を持つオーナーの菊子(もたいまさこ)がいた。さよは久々に会った母が、初めて会う人たちと楽しそうに暮らしている姿をどうしても素直に受け入れることができず、戸惑いを感じていた。

 行方不明の母親に会いたいと思っているビー、母親探しを手伝うがなかなかうまくいかず、優しさが裏面に出てしまう市尾、余命宣告を受けている菊子、ひとりひとりの中にある現実、そしてそれを自然に受け入れつつ、相手を思いやりながら生きている人たち。彼らとの出会いにより、だんだんとさよは、心が開いていくのを感じ始める。
 4日目の夜、市尾が作った鍋を囲んでいた、さよと京子。どうして私を残して、タイにいってしまったのか、さよはずっと聞きたかった自分の気持ちを素直に母にぶつけた。

 キラキラ光るプールの水面に映る、それぞれの風景。
 好きな場所に住み、自由に生きている人たちとの素朴な心の交流の中で、やがて日本に帰るさよの思いはゆっくりと変わっていった…。

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 私が期待していたのは、小林聡美ともたいまさこの丁々発止のやり取り。それはどこにもなかった。二人ともごく普通の女優さんでしかなかった。がっくり。

 でもこの映画を見て、私が映画に求めているものが分かった。
 「オリジナリティと意外性と非日常」
 なんか、この三つともおんなじ様なことのような気がせんでもないが・・・。

 私が映画を見るときの一番の楽しみは、「意外な会話」。小林聡美ともたいまさこときたら、期待してしまうわね。ところが、この映画ではほとんど次にくる言葉が予想できた。「おっ!」と思うせりふがまったくなかった。これではなあ。
 そういう観点から選ぶと、やっぱり最近の最高傑作は「愛のむきだし」ですね。

 「プール」は現在まだ公開中の映画なので、悪口のようなことは書きたくなかったのだが、私のような人間には合わない映画でした。
 「小林聡美ともたいまさこ、もっと暴れさしたってくれー」 

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2009年10月30日(金)

捨てる神あれば拾う神あり [私の好きな人]

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ご近所猫・こたろうちゃん

 今日はまったくちがうことを書こうと思っていたが・・・。
 やっぱり、旬の話題に変更!

 今日考えていて気がついたのだが、「ブログ見てます」と言ってくださるのはほとんど男性。ごくまれに女性もいらっしゃるが、それは以前からの顔見知り。
 それらすべての唯一の例外が、去年の「諏訪湖マラソン」のいりえゆかさん。「ブログ見てます」と声をかけてくださったときが初対面。それから一年たったが、同じような女性はいまだ出てこない。
 稀有で貴重な存在、いりえゆかさんは私にとって、まさに「拾ってくれた神」。
 この1年、いりえゆかさんには「諏訪湖に舞い降りた天女」という冠をつけていたが、これからは「拾ってくれた神」ということで・・・。

 きのうは、いりえゆかさんのブログ「ラスティックなひとりごと」からこのブログに飛んできた人が26人。今日は、私のブログから「ラスティックなひとりごと」をクリックしている人が10人。異文化交流(?)ですなあ。

 いりえゆかさんは、バリバリの大阪弁。「私らに合わせてくれてはるんですよね」と言うと、「いつも、こんなんです」。確か、長野に来られて15年くらいと書かれていたような・・・。それで、今も大阪弁バリバリだとしたら、「ゆかちゃん、かっこいい!」

 「私のブログをほめてくださって・・・」と恐縮されていたが、ブログと言うよりもブログを書いている人のお人柄のほうが好きです。「だましているかも・・・」と気にされていたが、もしそうだったら、これからもずっとだまし続けてくださいね。
 でも、こんなことをあんまり書くと、またうちのヨメさんから、「ストーカー!」と一喝されるかも。

 ここで、ひとつだけお断り。
 決してうちのヨメさんのことを「捨てる神」だと思っているわけではありません。うちのヨメさんこそ、私にとっての最大の「拾ってくれた神」であることは、まちがいない!

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2009年10月29日(木)

いりえゆかさんのケーキ [私の好きな人]

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10月25日

 月火水と3日間、完全休養。今日、久しぶりに仕事(のジャマ)に復帰。

 いきなり、ヨメさんの怒り爆発! (理由はくわしく書けません。)
 「きく連れて、家帰りー!」の連発。
 「ちゃんとするしー」とあやまっても、無視。ああ、この立場の弱さよ。うちはいつもこうなんです。

 この我が家の上下関係をしっかり把握してくださっているのが、いりえゆかさん。彼女が書いておられるブログ「ラスティックなひとりごと」の「諏訪湖マラソン」の記事の中でも、きっちり「ますみ社長さん」と書いていただいている。

 そのいりえゆかさんが、「諏訪湖マラソン」でお会いした時、手作りケーキをくださった。お礼も言えず気にしていたのだが、ご自身のブログでも味がどうだったかとか気にしておられた。

 この場を借りて・・・。
 「おいしかった!」
 味について、文章で表現するのはむずかしい。しかし、あえて表現すると、このケーキは「プロの味」。
 実は、日曜の夜、熱が38.3℃まで上がり、食べ物が食べられなかった。でも、いりえゆかさんからいただいたケーキがあったことを思い出し、一口食べてみた。
 「おー、これはいける。」
 パクパクパク。けっきょく、ふた切れも食べてしまった。「絶妙に味のバランスの取れたお上品なケーキ」とでも表現すればいいのでしょうか。本当に、いいもんいただきました。

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10月29日

 今日、ケーキの最後の一切れを食べた。
 少しかたくはなっていたが、おいしかった。

 最後の一切れを食べながら考えたこと。

 私といりえゆかさんの似ているところ。
 「ちょっとしたことでも喜べる、(その反面、ちょっとしたことでシュンとする)」
 これはまちがいない。自分で言うのもなんですが、このいい性格(?)は、もって生まれたもの。プラスお育ちのよさ(?)。へへへー、いいたい放題です。
 私といりえゆかさんの一番ちがうところ。
 「負けず嫌いとへらへら」
 もちろん、負けず嫌いがいりえゆかさんで、へらへらが私です。

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 話は変わりますが・・・。

 今日いい写真が撮れた。
 私がきくを撮っているかげ。

 ケーキは、ほんとにほんとにおいしかったです。
 「ペンション・ラスティック」の看板犬・まある君の記事、書いてくださいね。(しつこいですが・・・)

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2009年10月28日(水)

「生きることは愛すること」 [平和]

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「生かそう憲法 守ろう9条 5.2憲法集会in京都」ポスターより

 今日も体調悪く、朝のきくの散歩に行っただけで家に閉じこもっていた。

 テレビを見ていると、「今日は何の日?」というコーナーで瀬戸内寂聴さんを取り上げていた。
 2001年10月28日は、9.11に対するアメリカのアフガニスタン報復攻撃停止を祈り、彼女が断食に入った日だそうだ。
 当時、彼女は79歳。まさに、命を懸けた行動であった。

 瀬戸内寂聴さんといえば、「憲法9条の会」の代表世話人。この会に彼女が名を連ねている意味は非常に大きい。
 「あの方のお話は、ごく普通に、私たちの心にしみこんできます」と言われる方が多い。
 「分かりやすく、ごく普通に」は、平和運動の基本中の基本。彼女をお手本にできるところも多いように思う。

 今日のそのコーナーの最後は、瀬戸内寂聴さんの次の言葉でしめくくられていた。

 「生きることは愛すること」

 これも、人間としての基本中の基本。短い言葉だが、奥の深い言葉です。

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◎京都新聞8月13日朝刊 「’09夏 わたしの原点」より

  「戦争のむなしさ 語り継ぐ義務」   瀬戸内寂聴

 作家の瀬戸内寂聴さん(87)は、1991年に湾岸戦争停戦を、2001年には米中枢同時多発テロへの報復停止をそれぞれ祈り、断食した。医薬品を渡すため戦禍のイラクを訪問したことも。瀬戸内さんを突き動かしてきた「反戦の原点」はどこにあるのだろう。
 物心着いた時は日中戦争の真っ最中。学校で「聖戦」と教え込まれ、信じて疑わなかった。その思いが変わったのは戦後、夫の留学先の北京から日本に戻った後だった。

 43年、北京に渡った時から、「何かおかしい」と感じ続けていた。中国人を虐げ、威張り散らす日本人。一方、知り合った中国人は、瀬戸内さんを人生の苦楽をともにする「朋友」として遇し、親切で優しかった。
 夫が召集され食べていけなくなり、やっと見つけた職場の初日。北京で終戦を告げる玉音放送を聞いた。「日本人はひどいことをしていたから、どんなことをされるか分からない」。家に残した娘が心配で、職場を飛び出した。帰宅した時、路地の壁に張られた短冊の言葉を読んで、腰が抜けそうになった。
 「『仇に報いるに恩を持ってす』。蒋介石が書かせた言葉です。こんな立派な考えを持つ国と日本は戦っていたんだ。負けて当然と思いました」
 家族で北京にとどまるつもりだったが、翌年に強制出国させられ帰国。故郷の徳島県で母と祖父は空襲にあい、防空壕で亡くなっていた。
 「母は日ごろ『徳島のような田舎にまで、爆弾が落とされるなら日本は負けだ』と言っていました。これが最後だと思ったんでしょう。逃げたら助かったのに、逃げようとしなかったと聞きました」。このように考え、なくなった市井の人々は数知れない、と今も思う。
 「戦争なんて無駄だ」。
 そして、こう思った。「教えられた通り(『聖戦』と)信じてきたが、それがいかにむなしいか。これからは自分の目で見て、自分で考え、自分が感じたことしか信じない』。反戦の原点だった。

 51歳で得度し、「殺すなかれ。殺させるなかれ」との仏教の教えを胸に深く刻む。「戦争は人殺し。僧りょは戦争反対のの立場にならねば」。宗教者としての強い使命感から湾岸戦争、米中枢同時多発テロなどの節目には、年を重ねていても停戦や報復停止を願って断食をした。今も写経で必ず「世界平和」と書き、祈る。
 戦争体験者が高齢化し、経験に基づいて悲惨さを伝えられる語り部が数少なくなった。しかし、イラク、アフガニスタン・・・。世界各地の戦乱は終わらず、日本近辺でも北朝鮮のミサイル発射で平和はさらに揺らぐ。「人々には、あの泥沼のような戦争を二度と起こしてはならないという気持ちがあるはず」という思いと、「人間は愚かさ同じ過ちを繰り返すかもしれない」との懸念が交錯する。
 「北京にいたから飢えたことはなく、空襲も受けていない。目の前で家が焼かれ、肉親が死んだ人と比べたら私の戦争体験は弱い。戦争を知らず、好きなものを食べ放題の若者に、果たして伝わるかどうか分からない。でも、戦争の記憶がある人は、戦争は本当にむなしいと、伝える義務があると思います。

※ せとうち・じゃくちょう  1922年徳島市生まれ。東京女子大卒。「夏の終り」で女流文学賞。73年中尊寺で得度し、翌年、京都・嵯峨野に「寂庵」を結ぶ。2006年文化勲章。近著に「寂聴 幸福の鍵」など。

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