パオパオだより

2009年01月03日(土)

第85回箱根駅伝 [マラソン評論]

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 箱根駅伝が終わり、きくの散歩に行った。
 そこで、うちのいなかの家のおとなり「かんのじょ」のはるえさんとばったり。

 「ああ、こうちゃん。うちの勘太の大学はあかんかったわ。」(はるえさんの孫、藤井勘太君は東海大学陸上部2回生です。)
 「見ました、見ました。10位以内には入ると思ってたのにね。」
 「どんどんレベルが上がってるってゆうことやな。」
 「ほんまにね。」
 「うちの勘太は、もうあかんかもしれん。下に次々と速い子が入って来るし。今年の箱根駅伝は1年生が大活躍や。」
 「そうでしたね。でも、3年まで出られへんかって4年で最初で最後の出場って子もいたし、あきらめんとがんばってもらわな。もし勘太君が箱根に出られたら、廉と真樹連れて応援に行こゆうてますねん。」
 「ははー、そうか。でも、また予選会からや。東洋大学はほとんどが2年やったな。あこが来年も優勝やで。」
 「そうそう、来年も行きそうですね。でも、これからまた1年、何があるか分からへんし、東海大学もがんばってもらわなね。」
 「そうや・・・。勘太は、こうちゃんとこの店にもいろいろお世話になっとるみたいで・・・。」
 「いやいや・・・。また、帰って来やはるんですよね。」
 「そうや。8日に帰って来るねん。成人式やさかい。」
 「そうか、もう20歳なんや。これからもますますがんばってもらわなね。」

 はるえさんは、たぶん80歳くらい。それで、お孫さんが目指している箱根駅伝を冷静に分析されている。すごい!

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藤井はるえさん(2006年11月、老人会コーラス舞台発表で)

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2008年12月10日(水)

第75回京都学生駅伝競走大会(12/7) [マラソン評論]

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 12月7日、京都学生駅伝が行われた。
 北大路橋をスタートし、左京区岩倉、北区上賀茂をぐるぐる回る6区間の駅伝である。

 京都キャロットもそのコース上にあるため、大会のチラシが郵便受けに入っていた。(下の通り)

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 チラシに書き加えたのだが、A地点が自宅、B地点が産大前店、C地点が通販事務所。つまりは、うちの庭で駅伝をやっているようなものである。(???)

 廉が大学生になった時、この駅伝に出てくれたらなあ。応援のしがいがあるんやけどなあ。これからも、しつこく、ゆうだけゆうてみよっと。

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 スタート地点(北大路橋西詰)を見て驚いた。
 テントも横断幕もなし。第75回という伝統ある大会だというのに。ちょっとさびしい。

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 鴨川には、必ずワンちゃんの応援がある。
 名前を聞いたのだが、忘れてしまった。(ゴメン!)
 歳は13歳。
 「さわってもいいですか」と聞くと、「かみますよ。」
 「えっ、こんなおとぼけ顔で?」とは言いませんでしたが、ちょっとかまれてみたかった。

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 「Run&Walk in かもがわ」に参加するため、西賀茂橋へ。
 そこは、第3区(庄田橋〜北大路橋、5.4km)のコースにあたる。

 9時10分過ぎ、次々と3区のランナーが。

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 これで、全チームの写真を撮ったつもりだが・・・。
 当たり前だが、後ろの方でもかなり速い。見ていて気持ちいい。ただただ、「きれい」と見とれてしまう。

 結果は、立命館大学が優勝、2位産大、3位佛大だった。

 廉、こんなレースに出るのを目指してくれんかな。

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2008年10月29日(水)

それはないでしょ、高橋尚子さん [マラソン評論]

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◎高橋尚子引退:会見での主な一問一答 (毎日新聞より)

「完全燃焼した」と笑顔で引退会見する高橋尚子さん=東京都千代田区のホテルで2008年10月28日午後5時28分、木葉健二撮影 


28日、引退を表明した高橋尚子の会見での主な一問一答は次の通り。

−−11月の東京国際を回避して、次の大会に備える選択肢はなかったか

 プロの練習をするには、ハイテンションを維持しなければいけないが、自分を追い込んでいけなかった。東京で走れなければ、後に延ばしても、繰り返しになるだけ。

−−小出監督と離れて大変だったのでは

 監督の下を離れた時から大変だったわけではないが、引退はもっと早かったかもしれない。納得するまで走れたのは「チームQ」(高橋を支えたスタッフの愛称)があったからだと思う。

−−大会に出ないで、完全燃焼といえるのか

 私は試合も練習も全力疾走。試合に出たから完全燃焼で、練習は違う、というのは価値観の違いだ。

−−ご両親にはいつ伝えたのか

 一昨日、日本に戻ってから電話した。「よく頑張ったね」と、普段と変わらず穏やかに言ってくれた。

−−数多くの大会で一番の思い出は

 アジア大会、シドニー五輪、ベルリンマラソンも、チームQとしての最初の試合も思い出深いが、マラソン2度目の名古屋国際で日本記録を出せたのが最初の転機だった。

−−応援してきた人への言葉を

 陸上選手でよかったな、と思う。マラソン選手は「頑張れ」と声をかけてもらえるが、マラソンは一人では走れない。大会を支えてくれた人、道路を造ってくれた方にも「ありがとう」を言い、「頑張ってください」とエールを送りたい。

☆3/24「どしたん? 高橋尚子さん」の続きのようになってしまいました。

 今回の引退会見については、人それぞれの評価があると思います。
 でも私は、ひと言で言うと、「がっかりです」。

 「どしたん?」の時にも書きましたが、ひとがまったく考え付かないような事(国内三大レース連続出場)に挑戦すると宣言した時は、すごいと思いました。私を含め、三流オッサンランナーは、その時がくるのが楽しみで楽しみで・・・。誰も3連勝など期待していないし、どちらかと言うと、どんな見事な負けっぷりを見せてくれるのかと期待していました。

 それを、「全部やめます」てか。
 「プロとしての走りができない」てか。
 なんて、視野の狭い・・・。

 そんなことなら、初めから「三大会連続出場に挑戦」なんて発表したらあかん。
 逆に、ゆったんなら、断念する時ももうちょっと他に言い方ないんかという世界やね。
 自分ひとり納得して、「満足です」と言われても・・・。

 高橋尚子さんは、前にもファンをがっかりさせたことがある。
 それは、アテネオリンピックの年の事であった。
 「私は、アテネでオリンピック2連勝を達成し、次の年のサロマ湖100kmを走って引退します。」
 世間ではオリンピックに出場できなかった事ばかりが取り上げられたが、私はサロマ湖に出なかったほうががっかりだった。
 「いやー、高橋尚子が出るんやったら、10年ぶりにサロマ走るかー。」と本気で考えていたからだ。

 オリンピックは選考会があるので仕方がないが、サロマの方は申し込みさえされたらたぶん出られたのに。ウルトラランナーには、おもしろい人が多いですよ。ほとんどの出場者が、人生での先輩でもあるし。(ウルトラランナーは50代が多い。) 案外そこで新しい発見があり、さらに大きく羽ばたけたかも知れないのに。おしい事をしましたね。

 それと、もう一つ。
 くどいようですが、「あきらめなければ、夢はかなう」という言葉。
 今年の名古屋女子マラソンの結果を、どう総括されたのでしょう。
 「あきらめずに努力を続けても、かなわない夢があるということを勉強させてもらいました。それでも、私は、新たな夢に向かって走り続けます」くらいは言ってほしかった。
 あなたの言葉を信じて応援し続けてこられた多くの人々に対しての、フォローのような言葉がほしかった。
 その代わりが、「三大大会連続挑戦」ではなかったのでしょうか。
 なにをどう満足されたのか、私にはよくわかりません。いっそのこと、「走るのがアホらしくなりました」とか言われた方がすっきりします。

 私のおすすめ。
 しばらく走ることとは無関係なことを。あちこち旅をするのもいいかも。
 私の一押しは、もちろん「沖縄」。特に八重山地方がおすすめです。
 「なんくるないさー」の精神に触れるだけでも値打ちがあります。
 西表島の「よんなぁよんなぁ」さんのエコツアーもいいですよ。「ゆっくりゆっくり」島巡りでもされてみては。

 そして、どうしても走りたくなったら・・・。
 大きな大会のゲストはやめておきましよう。
 ランニングクラブ主催の小さな会にお忍びで、というのはどうですか。きっと、目からうろこが・・・。
 私の三押し(?)は、「京都鴨川ゆっくりラン」、「大阪城公園○時間走」、「マラソンに挑戦する会(金沢)」です。楽しい大会である事は、私が自信を持って保証します。
 ぜひ来てください。お待ちしています。(と、私が言うのもなんですが・・・。) 

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2008年09月04日(木)

坂本雄次さん〜100kmマラソンを支える男〜 [マラソン評論]

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 今年も24時間テレビの100kmマラソンが終わった。
 毎年8月の最終日曜に行われるので、これが夏の終わりの風物詩のようになっている。

 今年の主役は、遅咲きのお笑い芸人、エド・はるみさん。
 そのかたわらに影武者のようにひっついて走っているのが、坂本雄次さん。欽ちゃんの時も、アンガールズの時も、丸山弁護士の時も・・・。

 坂本さんは、脱サラしマラソンの企画運営をする会社「ランナーズウェルネス」の代表をされている。
 初めてお会いしたのはもう何年前だろう。うちの子がちっちゃかったので10年以上前かな。「野辺山100kmウルトラ」に出店させていただいたのが初め。奥様が京都ゆかりの方ということもあったのか、とても親切にしていただいた。それから、「富士五湖ウルトラ」にも出店させてもらった。(現在はどちらの大会も出店はしていません。)

 「丹後100kmウルトラ」も主催されているが、こちらはスポンサーの関係で出店はできなかった。その代わり、私は第1回大会から7年連続出場。見事、7年連続関門収容・未完走を続けています(???)。

 24時間テレビの100kmマラソンでは、主役の方に目が行きがちだが、本当のランナーは坂本さんに注目しているはず。
 おだやかではあるが、的確な指示を分かりやすく出す。坂本さんは、そういう人だ。世界一のウルトラマラソンコーディネイターと言っても過言ではないと思う。

 私は、今年の第8回丹後100kmウルトラにも出場します。「練習なしで、ウルトラ完走」をモットーに、がんばります。
 坂本さんから見れば、とんでもないおふざけランナーに見えるかもしれない。それでも、私は本気で坂本さんを「あっ!」と言わせてみたいと思っている。
 さて、どうなるやら・・・。

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2008年08月18日(月)

野口みずきの失速 [マラソン評論]

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 北京オリンピック女子マラソンは・・・。
 スタートラインに立てなかった野口みずき選手。
 25km付近で涙の棄権となった土佐礼子選手。
 予想どうりの入賞圏外(13位)だった中村友梨香選手。
 「これが今の日本女子の実力です。」

 そうかなあ。

 私が気になっていたこと。
 NTTドコモのテレビCM。
 「スタートラインに立つあなたを応援します。」とかいうやつ。
 野口みずき選手の不出場の発表が遅れたわけは、このスポンサー契約にあったのではないだろうか。早々と不出場を発表しておれば、このCMはすべて吹っ飛んでしまっていた。
 (ついでにイヤミを言わせてもらうと、「スタートラインに立てなかったあなた」をNTTはどうするんかなあ。「スタートラインに立てなかったあなたも応援します。」と変えて放送したら、イメージアップになったと思いますが・・・。)

 オリンピックのマラソンには、補欠制度がある。
 出るか出れないか分からない補欠に、多くは望めないと言う人もいるが、私はそうは思わない。
 4年に1度、日本で3人しか出られないオリンピックマラソン代表。どうしてそんな貴重な切符を、みすみす手放すかなあ。もったいなすぎる。

 補欠が意味がないということはない。
 その大会でたとえ惨敗したとしても、その経験は必ず次に生きるはず。ただ、今回は補欠の森本友選手も走れる状態ではなかったらしい。ああ、もったない。

 今年の名古屋女子マラソンの高橋尚子のところでも書いたが(3月20日「誰も知らない高橋尚子」)、選手とスポンサーの関係があまりよくないと思う。
 ポーンとお金を出したらんかい、大企業! けちんなー!

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2008年06月27日(金)

GO! GO! あかばー [マラソン評論]

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サンケイスポーツより

 私は、いまだかつてこんなに手に汗にぎるレースを見たことがない。
 日本選手権女子10000m。
 渋井、福士、赤羽が3強と言われていた。
 スポーツコメンテイター増田明美さんのレース展開予想通り、渋井が先行、福士は少し控えめの位置。われらが応援する赤羽さんは・・・、トップ渋井の背中にぴったりと、絶好の位置取り。
 しばらく、10人くらいのトップグループが一列になっていた。その中には、私の一押しのぼり馬・松岡範子選手、地元立命館大出身・加納由理選手も入っていた。

 中継の途中、急に女子走り幅跳びの画像になった。
 「なにすんねー、NHK!」 うなっているうちに、元の10000mの画像に戻った。
 「あー、赤羽さんが先頭になってるやん! ええとこ見れへんかったがな・・・。」

 そのうち一人こぼれ二人こぼれ、渋井、赤羽、福士、松岡の4人が残った。
 松岡選手は、交通事故からの復活らしい。左手がほとんど動いてなかったのは、その影響だろうか。しかし、その松岡選手も次第に離されていった。

 渋井、赤羽、福士の順。
 それを見ていた真樹の言葉。
 「赤羽さんて、陸上選手やのに、色しろー。」確かに、黒(渋井)白(赤羽)黒(福士)のオセロになっとる。
 3人の中では、渋井が一番元気に見えた。福士はちょっと汗が出すぎている感じ。赤羽さんはポーカーフェイス。しんどそうには、全然見えない。
 
 廉の質問。「こんなんなったら、どのへんでしかけんの?」
 「たぶん、8000くらいらへんちゃう。」
 ほんまに、8000mで福士がしかけよった。ゆうたとおりに動いて、自分でもちょっと気持ち悪かった。
 「このまま、残り2000は無理やろう。」確かに最初のしかけは不発に終わり、また3人が詰まった。

 そしてだんご状態のまま残り1周(400m)。
 満を持して出ました、われらが赤羽有紀子選手。福士選手はついていく力が残っておらず、渋井選手だけがぴったりと背後に。
 ここからは、絶叫です。「あかばー、あかばー、・・・」

 デッドヒートのすえ、最後の最後に渋井選手に差し帰され、胸の差の2位。
 ただただ、「赤羽さん、ありがとうございます」のひと言です。いいレースを見せていただきました。

 見終わった後、中2の真樹が言った。「高校は、陸上部に入ろうかなあ。」
 赤羽さんが見せてくれた感動的なレースに、もううちの子は影響を受けています。
 いろんなところでいろんな人があなたに注目しています。どうか北京でも、うちの子をうならせるようなレースをしてください。楽しみにしています。これからも家族で応援します。

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