2010年06月27日(日)
第25回サロマ湖100kmウルトラマラソン [ランニング]
「サロマの朝は雑種犬で始まる。」
私的にはこれで決まり。それも、名前が「レン」やって!
「うちの息子といっしょの名前です」と飼い主さんに言っておいた。
「犬のレンちゃん、こっち向いてわろてくれとるがなー。」
これで、幸先のいいスタートが切れたと言える。
2時半起床。
2時50分、北見ピアソンホテル発。
バスに乗る前におにぎり弁当をもらったが、とても食べられない。ふだんの私は、毎朝お茶漬けですから。
スタート地点に近づいたころ、朝日が昇ってきた。
「えー、まだ3時45分やでー。」
さすが日本の東の端です。
昨日の最高気温が37℃(北見の観測史上最高らしい)。雲ひとつない青空だった。
その点、今日はうす曇で、昨日ほど気温は上らないかもしれない。
会場に到着し、やっと落ち着いたので朝食タイム。会場のお向かいにコンビニがあったので、コーヒーやらお茶やらスポーツドリンクをいっぱい買ってきた。朝は飲み物がないと食べ物がのどを通りません。
「キャロットさん、京都のキャロットさんですよね。何回か買いに行かせてもらってます。」
「あ、ありがとうございます。」
「私、滋賀で消防士してる八木といいます。ゼッケンがうまいこと、119になって・・・。」
「ほんまですやん。そら、ラッキーな。絶対完走できますよ。」
(後日、大会結果検索で調べてみると、八木さんは9時間41分で完走。すごい強い人でした。)
スタート地点に向かうと、道路の反対側にかわいいワンちゃん発見。
「すんませーん、ワンちゃんの写真撮らせてください。あー、かくれてもたー。」
飼い主さんがロープを引っぱってくださって、やっとパチリ!
「ローン・オス・8歳」でした。
ゆっくり朝ごはん(弁当)を食べていたため、スタート地点に並んだのは9分前。
中野さんから、「すごい人数だから、早めに行って前のほうに並ばないと走れませんよ」とアドバイスを受けていた。でも、私は早めに並ぶと必ずトイレに行きたくなる。
「後ろでいいや。」
ほとんど最後尾。
ここで、道路脇におられた応援の女性にお願いし記念撮影。
「がんばってくださいね」と言ってもらった。うれしい。
スタート地点を越えたのは3分後くらい。
3000人一斉スタートの割には上出来だと言える。
さあ、お仕事お仕事。
サロマ参加者のウェアやシューズを調査しなければ。
ウェアは、真夏であるというのにロングタイツが目立つ。中には、長そでTシャツに手袋という人もおられた。暑ないんかな。
私のようにランシャツランパン派は極めて少数。
シューズは、私と同じ「サロマレーサーST」が他を圧倒。このシューズここではいてもらえへんかったら意味ないもんね。多くのランナーに支持してもらえたようです。それに続くは、「サロマLSD9」、「ゲルサロマ」・・・、アシックスが目立ちます。
それ以外では、ニューバランスの寛平ちゃんモデル。こちらは機能もさることながら、きれいなカラーリングが支持されているようです。
2kmすぎ、こちらをしっかり見てくれているかわいいワンちゃん発見。
「ワンちゃんの写真撮らせてくださーい。お名前は?」
「レンです。」
「レン! レンて、うちの息子とおんなじ名前です。レンちゃん、何歳ですか。」
「2歳です。」
「おー、わかものよー。」
「レン・オス・2歳」
しっぼはたれてるけど、顔はどう見ても笑ってます。
角を曲がると、またかわいいワンちゃん。
なんか、顔がおもろい。
「ランボー・オス・5歳」
近寄ったら、手をペロペロしてくれた。
ぐるっと1周して、またスタート地点へ。
ここらでおなかの調子がおかしくなってきた。トイレがあったので入ったが、超満員。2分並んで「小」だけ済まし、またコースへ。
スタート地点に戻ると、さっきのローンちゃん。
でも連れておられたおばちゃんがいない。その代わり、うちの真樹みたいなかわいい少女が・・・。
5kmすぎには、口のまんるいまんるいワンちゃんの2頭だて。兄弟やそうです。(もう名前が覚えられないので、個犬情報はパス。)
老健施設のおじいちゃんおばあちゃんの応援。
たぶん、ランナーの姿は見ていてあきない風景でしょう。
うす曇で昨日ほど気温は上ってはいないが、最初の給水所からほとんどの人が水を取っていた。給水スタッフのみなさん、朝早くからありがとうございます。
10km手前で、またまたかわいいワンちゃん発見。
でもすごいこわがりで、なかなか写真が撮れなかった。しっぽタレタレでした。
10kmすぎ、折り返してきたトップランナー・・・、ワイナイナさん。ニコニコ走りで、余裕たっぷりです。
それからそんなに間も空かず、来ました来ました中野勇人さん。
混雑していて写真は撮れないかもと思っていたが、バッチリです。
かなりのハイぺースであると思われたが、こちらもまだまだ余裕の走り。
竜宮台折り帰し(約17km)で、高校生ぽい女の子にお願いし記念写真。私も、まだまだ余裕です。
しばらく走って追いついた見覚えのある背中。
京都の三木省三さん。サロマンブルーメンバーです。
「キャロットの藤井です。」
「あー、藤井さん。」
「写真撮らせてもらいまっさー。」
スタート直後からおなかの調子が悪い。原因は分かっている。毎朝ほとんど食べない習慣なのに、スタート前無理やりいろいろなものを押し込んでいる。おなかが痛くなってもしょうがない。この失敗も何度もくり返している。
トイレがあるたびに並び、イラッときて走り出し、またトイレで並び・・・。何回くり返しただろう。こんなことをしていたので、最初の10kmは、1時間14分もかかった。
すっきりした20kmは、2時間18分。ここまでの10kmが、1時間4分だったということになる。キロ1分もスピードアップ!
玄関前でくつろぐネコちゃんら。
ここらのネコちゃんらは、近づいてもそうあわてて逃げない。きっと、地域の人たちがみな穏やかなんでしょうね。
「おーっと、うちのあんもかい!」と思ったけど、あんもよりかなりお上品な黒猫さんでした。
「いやー、『折れない心』っていいですね。写真撮らせてください。」
「はい。じゃー、並びますね。この先にも何度も現れますから。それと、『健康オタク部』で検索してみてください。」
「『健康オタク部』? また、ビミョーな名前ですね。」
コースのすぐ脇に牛舎が。
もっと近寄って写真を撮りたかったけど、それはしたらあきません。
おっ、また口の黒いワンちゃん。
これは写真撮っとかんかなん。
近づいたら、めちゃくちゃほえられた。
30km、3時間30分。この10km、1時間12分。理想的なペースです。
しかし、ここでまだ朝の8時半だというのに、気温がかなり上ってきた。
また、牛舎が。
ほんまに、よう大会中止にせんと実施してくれはったもんや。地元のみなさんの決断には感謝します。
まがりんちょで声を出して応援してくださっている人は・・・。
「わー、サブローさん。写真撮らせてください。」
「はいー。」
「私、サブローさんと同い年です。54です。」
「おっ、同い年、がんばってー。」
またもや、かわいいワンちゃん発見。
ちょっと道から離れたところだったが、写真を撮りに行った。しっぽタレタレー、冬毛ヌケヌケー。不振な侵入者(私)をだいぶこわがっていた。
ここらは何もないまっすぐな道なので、中野さんから「あきますよ」と言われていたが、なんやかやあってけっこうあきずに走ることができた。
追い抜いたランナーから、「藤井さーん!」の声。
「藤井さん、知事選の応援演説に行こうと思ってたんやけど、急に用事ができて行けへんかったんやわ。ごめんなー。」
「あー、そら残念な。われながらええ演説やったのにねえ。またの機会があったら、そのときはぜひ・・・。」
「太田は33kmくらいで、『もう、やめるー』ってゆうとった、とブログに書いといて。でもな、やめるゆうてもまだ走るかもしれんでー。完走するつもりで走り出したんやから・・・」
「京都鴨川ゆっくりラン」実行委員長の太田武志さん。言わはったとおり書いときましたでー。このあと太田さんがどうなったかは知りません。
そのちょっと先で。
「藤井さん、三木(省三)さん、25kmでつぶれてしもたわ」と、伴走しておられた泉さん。
「えー、三木さんでもそんなことあるんですか。」
「足にきてしもてなー、もう走れへんて。」
三木省三さんは、中野さん以外で唯一知り合いと言えるサロマンブルーメンバー。そんな人が、わずか25kmでリタイアとは・・・。ウルトラは奥が深い。
こういう人の少ないところでの応援はうれしい。
自分とはまったく関係がなくても、自分への応援のように思える。
「鹿児島なんじゃろ会」のメンバーは、完走できたのでしょうか。
35kmすぎのまがりんちょをすぎたところで、また抜いた人が「藤井さーん!」。
「あれ? 酒井さん。こんなところでなにしてるんですか。」
「ちょっと、走れそうにありません。」
「いやいや、まだまだ3分の1を越えたとこですよ。ねばりましょ。」
たしかに、何もないところを暑さに耐えてただ黙々と走るのはつらい。でも、せっかく遠く高知からこられたのだから、ねばれ、ねばれ。
この赤い屋根のサイロは、中野さんが国鉄をクビになってから建築系のアルバイトをしている時に作ったものらしい。そんな建物があちこちにあるようだ。
40km、4時間48分。この10kmは、1時間18分。まあまあですか。
私の目標は、80kmプラス1m。ここで、やっと目標の半分です。
42.195kmは、5時間03分。
80kmの関門が10時間なので、残り37.8kmを5時間。「いけるかも〜。」
計呂地駅跡。
このあたりには、廃線になった元駅というのがあちこちにある。
この牧場も立入禁止です。
要所要所に石灰がまいてありましたが、これで殺菌できているんでしょうか。
この小高い峠を越えると佐呂間町。
もうすぐ半分の50km地点。
50km、6時間10分。さすがにこの10kmは、1時間22分もかかってしまった。
それでも、ここの関門が6時間半やから、20分も貯金。よ・ゆ・う。
「キャロットさん。いつも買わせてもらってます。」
追い抜きざまに声をかけてくださるかっこいい帽子の女性あり。
「あっ、ありがとうございます。」
「これもキャロットさんで買ったんですよ。妹も、いつもキャロットさんで買ってます。」
「いやー、そらもう、ぜひとも完走してもらわんなん。」
大阪の田中さん。
この後、私と抜きつ抜かれつの展開になったようです。
(田中さんは、サロマの後、さっそく通販で注文してくださいました。ありがとうございます。)
サロマ湖岸に出ると、55kmのレストステーションが見える。
このあたり、みなさん疲れがピークに近いのか、話しかけてこられる方が多かった。
まったく知らない人でも、同じ時間、同じ目的地に向かって走っているだけで仲間意識が生まれる。私も若い時は話しかけられるのが嫌だった。でも、今はちがう。なんやかや言いながら、見知らぬ人といっしょに楽しく走れたら、こんなうれしいことはない。
(注)後半に続く。
Posted by パオパオ トラックバック ( 0 ) コメント ( 0 )
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