2016年08月31日(水)
明日から秋・・・ [ガードマン]
ガードマン仲間で一番仲良しのS水さんが言った。
「雨が降ったあと、空の色が変わったね。澄んでいて、きれい。明日から秋・・・。」
頭はどう見てもたこ焼き。黒い服が大好きな大男。先に帰るときは、いつも暗闇から私に向って大きく手を振ってくれる。それを最初見たとき、「黒人の知り合いはおらんしなあ」と思ったくらい。そんなS水さんに似合わんロマンチックなセリフ。こんなセリフ、いっぺんでええしゆうてみたいなあ・・・。
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昨日の夜は久しぶりにくたばってしまった。
9時20分ごろバイトから帰り、ヨメさんと一緒にご飯を食べ、きくの散歩に行って、ふろから上がったらもう動けん。パソコンも開かず、日課のブログも書かず、10時半すぎに寝に行った。
それから朝7時半すぎまで。一度も目覚めることなく寝続けた。9時間も寝たのは超久しぶり。最近は5、6時間しか寝られない。それが続いても全然だいじょうぶだった。昨日はよっぽどしんどかったんやなあ。
朝起きてパソコンを開くと、昨日の夜、兵庫・ゆめさき舎のまっちゃんから励ましのメールが入っていた。間が悪かったね。メールを確認せず寝てしまうことなどまずないのに。すみません、ありがとうございます。
うちのヨメさんは、「アンタが死んでも葬式は出さん。もったいない。兵庫のまっちゃんに頼んでみるわ」といつも言う。「そんなもんしてくれるわけないやろう」と言うと、「ほな、あきらめ」やて。まあ、葬式なんてどうでもええにゃけど。
今日仕事中にいろいろ考えた。
日に日に歳を取って行っているのだが、ことマラソンに関しては衰えを感じない。絶対スピードは落ちているのだろうが、照準を合わせたレースへの調整方法はますます腕を上げている。タイムも落ちていかない。あと数年はこれが続けられそう。
それとは別に、「今日が今までで一番しんどい」という日々が続く。そんなことは現実にはあり得ない。普通はしんどかったりそうでなかったりと波があるはず。そう感じるのは、「今日が一番しんどい」のではなく、「今日は昨日より確実に1日分年老いている」ということではないだろか。
認めたくないけど、きっとそうなんでしょうね。
衰えを感じるのは、体よりも頭。もちろんそれは髪の毛のことではなくて、記憶力のほう。
昨日、綾部のじょんのびさんのブログ「晴徨雨読」を見ていた。そこに、谷村さんちのモモちゃん18歳が元気に登場。ヨメさんが「モモちゃんは谷村さんの奥さんの分までがんばって生きてるんやわ」と言って、奥さんの命日が過ぎていることに気付いた。毎年8月8日の命日には、「谷村ご夫妻と知り合った御所周回コースを走る」と決めていたのに・・・。ええかげんなもんです。天国のひろみさん、ボケボケのパオパオをお許しください。
○ナートは、毎日午後4時から5時くらいの間に翌日6人のメンバー発表がある。私は「30、31と2日間どうですか」と聞かれたので、手術前の最後のご奉公のつもりで引き受けた。今までお世話になった仲間にもちゃんとあいさつしておきたかったので。
ところが、夕方のメンバー発表の中に私の名前がない。会社に電話すると、「ちょっと待ってな」とか、「あとでもう一回かけてきてくれる」とか。「どうですか」と聞かれて引き受けているのにメンバーに入っていないとは。まあでもこんなことは、我が社ではよくあることらしい。
けっきょくメンバー発表時に入っていたK福隊長が外され、そこに私が入ることになった。「きーわるい」ちゅうねん!
「藤井さん、急に変更なったし、悪いけど明日はお弁当なしで」とK副隊長から通告。
「いえいえ、こちらこそ追い出したみたいですいません。」
ということで、今日は朝にヨメさんにおにぎりを作ってもらい、カップラーメンも持って出勤。
ところが出勤してみると、I隊長が「朝に藤井さんの分のお弁当追加しときましたし」と。
「そんなんできるんですか。いつもすみません。」
I隊長は、いつも細かい仕事もめんどくさがらずやってくださる。この○ナートで気持ちよく働けるのもI隊長の存在が大きなウェートを占めている。
ただしほかのメンバーもそうなのだが、甲状腺腫瘍の説明が理解してもらえない。私自身が知識不足ということもあるのだが、たいてい「あー、つんくのなったやつ」とまちがわれる。「あれは喉頭がんで、場所は似てるけど全然ちゃうんです」。「ほなら、なんで手術せんならんの」とくる。「ようわからんけど、ほっといたらガンになる可能性が高いからとちゃいますか。」「そやし、同じようなもんとちゃうん?」「そうかなあ・・・」と私が逆に説得されたりして。
とにかく、9月2日の検査でみな分かるはず。その時に説明しっかり聞いとかなあかんね。
「藤井さんは日ごろの行いがよろしいから、きっとなんともなかったわってことになると思いますよ」とおだて上手なI隊長。
「そうやったらいいんですけど、こう見えてけっこう裏ではあくどいことをしてますんで・・・。」
「やっぱり。」
「おっとっと。」
病気の話を、こんな風に明るく話せるだけでも少し気が晴れる。
実は寮の管理代行1回分のお給料は、ガードマンの仕事の2日半に当たる。しかし、体のしんどさはガードマンのほうが倍以上と言っていい。
ただ精神的にどうかと言うと、寮に一日缶詰はつらい。ほぼ毎日24時間寮におられる寮長寮母さんはだいじょうぶなんかしらんと心配になるくらい。
それに比べると、誘導ミスを犯してはならないという緊張感はあるもののガードマンは気楽。いろいろな人と会い、ちょっとした会話を交わせるだけで精神が安定するように思う。
この2日間に出会った人は・・・。
通勤途中に姉夫婦。「こうじ、どっか悪いにゃて?」「そうなん、胆のう炎と甲状腺腫瘍。両方女の人が圧倒的に多い病気なんやて。ボクの体が女性化してきてるんかなあ、ホホホ・・・。」「あほー。」
南出口で太田武志さん(京都鴨川ゆっくりラン実行委員長)。「藤井さん、よう働いてえらいなあ。でもますみさんはもっとえらい。なかなか勉強て、しょうと思てもでけへんもんやで。わしがえらいゆうてたて、ますみさんにゆうといて。」「はい、ゆうときます。」
川端搬入口で、河野恭子さん(古くからの「京都キャロット」のお客様)。「かわのさん、かわのさん。」「いやー、全然分からへんかったわ。よく焼けて、絞れてる感じやね。」「この顔だけ焼けてるのんをガードマン焼けちゅうんですわ。それに絞れてるとちごてやつれてるんです。」「いやー、そんなことないでしょ。」
また川端搬入口で、相馬一人さん(サブスリーランナー)。
「こちらにお知り合いでもおられるんですか。」「いやいや、買い物に来たんや。」「それはそれは、ありがとうございます。」そのあと私の腕をぎゅっと握り、「がんばってや。」最近の私の病気の記事を読んでくれはったんかなー。
ほかにもほかにも、名も存じ上げない常連さんがいっぱい。
その中で一番うれしかったのが、5歳くらいと3歳くらいの兄弟(兄妹かも知れん)。おかあさんのゆうことを全然聞かん子たち。「おう、ひさしぶり!」と声をかけたら、「○△□×・・・。」「元気にしとったか!」「・・・今食べてる途中で、・・・しゃべれへんねん。」ああ、なんてかわいい子。
けっきょく、おにぎり1個は夕方5時前の休けいの時に食べた。あとの1個は申し訳ないけど食べられなかった。
でもこの時間にお腹に入れたので、そのあとが楽なような気がした。
今日も20時30分までの最終担当だったが、昨日のような地獄の最終20分にはならなかった。半地獄の最終10分くらいですんだかな。
体はしんどくて給料が安くても気が楽なほうを選ぶか、体は楽で給料も高いけど気が重い方を選ぶか、難しいもんです。
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【今日のきく】
今日も9時20分ころに家に着き、それから晩ごはん。ヨメさんもそれまで待ってくれているので申し訳ない。勉強もせんならんのに、「予定が狂う」とよく嘆いている。でも、一人で食べるよりしゃべりながら二人で食べる方がおいしいでー。
食べ終わって、また10時ころからきくのお散歩。
すぐ立ち止まってにおいをかいでばかりなので、「すきあり」と後ろから襲ってだっこしたった。不意を突かれたきくは「キャイン!」
「お散歩代と思て、しんぼうしー。」
すぐ気を取り直して、トンネルくぐりを楽しむきくちゃんでした。
このお散歩で、また私の疲れも取れるちゅうもんです。
ああありがたや、おきく様。
Posted by パオパオ トラックバック ( 0 ) コメント ( 0 )
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