2009年04月09日(木)
久しぶりにおじいさん(父・善一)と [家族]
昨日の夜、約2か月ぶりにいなかの家に帰った。
ところが、市原交差点の道路掲示板に「花背峠・夜間通行止」の文字。
「あちゃー、早くもとんぼがえりかー」
ガードマンのおっちゃんが立ってはったので聞いてみた。
「通行止めは10時からやから、まだ間に合う、だいじょうぶ。」
ぎりぎりセーフだった。
昨日帰ったのは、長くしゃべっていないおじいさん(私の父)に会うためだ。
父は、深泥ヶ池近くに住んでいる私の姉夫婦の家にはよく行っているらしい。だから、父の様子は姉から間接的に聞いてはいる。今年の冬はちょっと元気がなかったらしい。たまには、しゃべりに帰らんとね。
それに、うちのバイトさんから預かっているバレンタインデーのチョコ、まだおじいさんに渡してへん。ヨメさんと真樹からの分も。おじいさん、おこっとるで、きっと。
暖かくなったとはいえ、夜10時前の花背峠は7℃だった。昼間は暖かいが、朝晩はまだまだ。
修理の終わったうちのおふろに初めて入った。いなかのおふろは、今のおふろの1.5倍くらいの大きさ。足を思いっきり伸ばしてゆっくり入ることができた。
そして、今日の朝。
うちの家から300m北のおじいさんの家に行った。
うちの家は、いなかでは「かんろくのいんきよ」と呼ばれている。別所下の町の「かんろくのおもや(本家)」のとなり。
しかし、13年ほど前、道路の拡幅計画にかかり、家は取り壊しになった。おじいさんは、300m北のうちのたんぼだったところに家を新築。それ以来、私の兄夫婦と同居している。
道路工事が終わり、狭い土地が残った。
ちょうどそのころ、うちの廉が小学校に入る前。都会のせせこましいところではなく、いなかの伸び伸びしたところで育てたかった。
そこで、ちょっと無理をして、私たちも家を新築。廉が中学校を卒業するまでの9年間、そこに住んでいた。
ここら界隈で、「藤井善一」を知らない人はいない。私も父のおかげでどれだけ大きな顔をさせてもらったか分からない。うちの子らも、私の父をはじめ地域の方々のあたたかい目で育てられた。(こんなときに、「はぐくまれた」という言葉を使うのでしょうか。)
今では、夏休み冬休みにちょこちょこっと帰る程度。でも、子どもたちにとっても、そこは今でも大事な場所ではないだろうか。
12年前の餅まき(上棟式)の日(1997年6月)。私の兄が写真を撮ってくれていた。なつかしい写真を公開。
朝9時過ぎにおじいさんの家に行くと、おじいさんは家の前の草むしりをしていた。
チョコと日本平のみやげのまんじゅうを置いて帰ろうとしたら、「茶でも飲むか」。そこから1時間半ほどしゃべった。
おじいさんは心配したほどもなく、意外と元気だった。
おじいさんの話は大きく分けて三つ。
?別所界隈の最近の話題(特に、自分が長年かかわった「花背山の家」の話題)、?近所の方でなくなった方、病気になった方の情報、?旅行の話。
私はどの話も好きである。
「だれだれが死んだ」という話はちょっとつらいが、それ以外はどれも楽しそうに話してくれる。歳をとって一番大切なものは、「話し相手」ですね。
そろそろ帰らなくてはならなくなったとき、「おじいさん、ゆっとかなあかんことがあんねん」と、私がきりだした。おじいさんは、一瞬真顔に。
私はオチャラケで父を喜ばせるのが役目。父にまじめな話などしたことがない。
唯一の例外は、1991年3月31日。次の日の新聞に、教職員異動退職の報が出る。私は父に話もせず、その日(退職)を迎えようとしていた。しかし「それはないわな」と思い返し、前日の夜、2ヶ月前母を亡くしいなかで一人暮らしをしていた父に会いに行った。
そのときも、父は「そうかー」と言って、何事もなかったかのように話し続けていた。私の父は、どんなことがあっても私の味方です。
「実はなー、真樹がなー、・・・(以下都合により省略)」
「そうかー、そんなもん、何ぼでもあるこっちゃ。・・・はー、そら、よかったな。まあ、いろんなことがあるわい。」
(このあたりの会話、なんのことかよく分からないと思いますが、ブログに書くのはここらが限界。お察しください。)
私の父は、私の家族のつよーい味方でもあります。孫のことも、いつも心強く見守ってくれています。
おとちゃん、まだまだ死んでもろたら困るでー。
せめて、月に1回でもしゃべりに帰ろう。
Posted by パオパオ トラックバック ( 0 ) コメント ( 1 )
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コメント
「ママさん」、コメントありがとうございました。諸般の事情で非公開にさせていただきましたが、しっかりと読ませていただきました。
子どもが元気に笑っている顔が、世界中にいっぱいなればいいですね。
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