2016年10月05日(水)
記憶をたどって [病院]
昨日の午後1時20分ごろ、手術室の待合へ。
しばらくして麻酔担当の方が来られた。
「昨日説明させていただいた○○です。よろしくお願いします。まず、お名前を言っていただけますか。」
「ふじいこうじです。」
「あれ!?」
そう言って、その方は急いで出て行かれた。
「そういや、今のでっかい女の人、見たことないなあ・・・。」
しばらくして見覚えのある小柄な女性が入ってこられた。 「担当の○○です。」
「へー、さっきのことはなかったことにしようちゅうわけか。下手したら、甲状腺腫瘍とちごて心臓取られとったかもしれんなあ。」
そうそう、これが私の「めったに起こらん悪い事がよう起こる」ちゅうやつです。ああ、心臓取られんかってよかった。
13年前の全身麻酔は「3、2、1、ハイ」という感じで眠りに落ちたが、今回は「そろそろ眠くなってきましたか」「そうですね、ちょっと」とか会話ができるくらいだった。またやり方がちがうんでしょうね。
このあと全身麻酔が覚める8時すぎまで、当たり前だが記憶なし。夢も見ないので、死んでいるのと変わらんのかもしれん。
目が覚めたら、姉とヨメさんがいた。
ヨメさんが夕方からくるので、姉には帰ってもらおうと思っていたがそれを言うのを忘れていた。そんな遅くまで、ほんまにすいません。
ヨメさんは10時前までいてくれた。
一番に話したのは、「早く回復して目標持ってがんばらなあかんし、12月18日の『沖縄100キロ』申し込んだわ。真樹が応援に来てくれるし。」
「そんなことはどうでもええ」とヨメさんは一蹴。
実はほかにもいっぱい話したはずだがほとんど覚えていない。麻酔のせいちゅうことにしとこー。
手術室から戻って一番痛かったのは、メスを入れた首ではなく左ひじ。首はテープぐるぐる巻きで、軽く絞められてる感があったがそれほど気にならなかった。ところが左ひじがちょっと動かすだけで痛む。これは手術中窮屈な姿勢をとり続けていたからだそうだ。こんなこともあるんですね。
さっそく、ゴールドフィンガー・ますみさんのマッサージ。すると、あーら不思議。痛みがみるみる取れていった。持つべきものはゴールドフィンガー、もとえ、愛情あふれるヨメさんです。
また心配していた左ひざも痛まなかった。よかったよかったと思っていたら、今度は腰。私は横を向かないと寝付けない。ところが、手術後は真上を向いたままで寝返りも打てない。腰に強烈な痛みが出て、まったく寝られなかった。どんな痛みかというと、100キロウルトラの90すぎからの痛みのような・・・。(あっ、たいてい90キロ手前で収容されてたことを忘れてた。)4時すぎにやっと右に向くことができ、2時間ほどだけ眠ることができた。
7時半すぎに朝ごはん。
私は5分がゆ。この匂いでゲーが出そうになった。しばらく待つとそれもなおってきたので、なんとか食べることができた。
私が首から下げているのはドレーンというものらしい。
「ドレーンという液が体から出てるんですか。」
「いえ、この入れ物をドレーンというんです。」
「ほなら、出ている液は?」
「血液です。」
「ガーン!」
なんや赤いもんが入れ物いっぱいにたまっとると思ったら、ちーですか。わしゃ、首からちーぶらさげて歩いとるんですか。ああ、おそろし。
12時からお昼ごはん。
今度はゲーにならず、おいしくいただけた。
お昼前と言われていた診察は午後1時半ごろに。
クビぐるぐる巻きのテープを外してもらったら、かなりかぶれていたようだ。私、こう見えて肌弱いんです。
はりなおしてもらったテープは薄くて透明。首の切ったとこがよう分かりますねえ。
首の下から出ているチューブは血液を流しとるもの。ああ、おそろしおそろし。
2時すぎにヨメさんが来てくれた。
かわいい花を持ってきてくれたのだが、入院説明書に「お花などはご遠慮ください」と書いてあった。せっかく持ってきてくれたのにちゃんとゆわんかってごめんね。
雨が降ったりやんだりの変な天気。
ヨメさんは、「きくちゃんのお散歩、どうしょうかなー」と言いながら帰って行った。もう、きくちゃんは私のことを忘れているでしょうね。前の公園に連れてきてほしいけど、土日ともバイトさんは来れないそうだ。ヨメさんが店にずっとおらなあかんし、きくちゃん連れて来れへんやん。ああ、残念。
6時すぎに晩ごはん。
大嫌いな野菜ジュース、しんぼうして飲みました。その代わりお口直しに地下の高いコーヒーを買いに行ったら、100円玉がコロコロと自販機の下へ。あーあ。
「日輪の翼」は昨日の手術前に177ページまで、今日の晩ごはんまでに222ページまで読めた。手術後は、本を読む元気もないかもしれんと心配だったがだいじょうぶ。明日からヒマみたいなので、残り160ページ一気に読んでしまいたいねえ。
Posted by パオパオ トラックバック ( 0 ) コメント ( 0 )
トラックバック
トラックバックURL
http://blog.kyoto-carrot.com/tb.php?ID=3218