2016年07月21日(木)
「こうじひとりで来たんか」 [家族]
今日は父のお見舞いの日。お見舞いと言うより、晩ごはんの時の話し相手と言ったほうがいい。父は、今日もいっぱいいっぱいしゃべってくれた。
今日はなぜか「ふろの話」が多かった。もちろん、ふろに入るのにたいへんやった話です。途中でカフカの小説「城」(いつまでたっても目の前の城にたどり着けない話)を読んでいるような気分になった。私としては、先週の「軍隊の話」の続きが聞けるかとちょっと期待していたのだが・・・。
いつもとちょっとちがったのは、何回も何回も「こうじひとりで来たんか」と聞いたこと。ヨメさんといっしょに来たのはずいぶん前のことやし・・・。私の休みが木曜で、ヨメさんは水曜の午後しかあいてへんので、ふたりいっしょにはなかなか来れない。
もうすぐ真樹も沖縄から帰ってくるし、みんなでお見舞いに行ったら父も喜ぶだろう。ただ、父のあの幻のような話にみんなついていけるかどうか。まあ、それなりの配慮ちゅうのが必要です。
まとまりのない話でも、しっかり聞いたら相手は喜ぶ。
父と接しているとそれがよく分かった。ごはんもおいしそうに食べてくれて、こっちまでうれしくなる。「お前もよばれー」と何度も言われて困ったけど・・・。
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【今日のきく】
早朝、網戸を手で開け脱走。お散歩中のワンちゃんに吠えかかったが、ヨメさんがダッシュしてくれて大惨事は免れた。
もちろんそのあとめちゃくちゃ怒られ、シュン!
当分ヨメさんに頭が上がりません。
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2016年07月14日(木)
「軍隊が・・・」 [家族]
今日木曜は、一応私の休日ということにしてある。
父のお見舞いに行かなくては。
いつも通り、夕方5時半ころ病院へ。
するとベッドはもぬけの殻。「一人であっちこっち行けへんはずやのに・・・。」
前に「テレビのあるとこに行くことがある」とか言ってたな。そちらに向かうと、父がご機嫌よさそうに車いすに座っていた。
「おじいさん、ごはんまだやんなあ。」
「いや、もう食べた。さっき、下でよばれてきた。(京都ではごはんをいただくことを「よばれる」と言う。)」
「えー、いっつも6時からやのに・・・。今日は早かったんかなあ。」
しかし、6時ちょうどに夕食が運ばれてきた。病室ではなく、このロビーで食べてもいいようだ。
それにしても、ごはんを食べたのに「食べてへん」と言うお年寄りが多いと聞いていたのに、うちの父は反対ですね。「もう食べた」って。
「夜遅うまで、軍隊が外にいてなあ。明るすぎて寝にくかったわ。」
全否定するのもなんなんで、「自衛隊か?」と聞いてみた。
「自衛隊ちゃう、軍隊や。」
そのあともこの話が続いた。
「日本と中国が・・・。」
「今350人くらい・・・。」
「だいぶやられた・・・。」
70年以上前のことが、今まさによみがえってきているのだろうか。
「こうじ、学校はもう休みに入っとるんやろ。」
「う、うん。」
私がまだ小学校の先生をしていると思っているのだろうか。もう25年も前のことなのに・・・。
かと思えば、「今何の仕事しとんね?」と聞く。
「前にゆうたやん。○ナートの駐車場のガードマンしとんねん。あつーてあつーて、倒れそうやわ。」
「そうか、そらえらいこっちゃ。○ナート行っとんのかー。○ナートはええとこや。」
父の話を出来る限り正確に聞きとり、ちゃんとした返事ができるように心がけている。病院には2時間ほどいたのだが、父は飽きることなくしゃべり続けていた。ふだんはどうか分からないが、私がいるときはずっとにこにこしていた。そういう時間が一日の中に少しでもあれば、穏やかに過ごせるだろう。週1ではなく、せめて2回くらい来れるようにせなあかんね。
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【今日のきく】
今年の「やぶはら」は土曜開催。3年前もそうだった。これは、17日が参院選の投票日になる可能性があったからだ。
「やぶはら」は長野なので、前日から泊まりがけ。そのため、出店用の荷物の積み込みは今日木曜ということになる。
6月19日の「神鍋」「北栄町」以来1カ月ぶりの出張販売。その間に車の車検もあり、一旦荷物を全部おろしている。そのため検品しながらの積み込みとなり、すごく時間がかかった。
きくちゃんと遊ぶヒマもなかったね。
でも文句も言わず、かしこうしてたね。
このごろ落ち着きがでてきたね。(いまごろかい! もう11歳!)
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2016年07月07日(木)
「引きとめてすまなんだな」 [家族]
夕方5時過ぎから京都博愛会病院へ。
こないだ約束した、去年暮れのおもちつきの時の集合写真を持って。
「ボクが写ってへんし、忘れられるんやろなあ」と思いつつ。
今日はなぜか、「法事」と「かっちゃん(本家の克己さん)」の話ばかりだった。こないだは「雪と凍てついた道」の話ばかりだったのに。父は父なりに、その日のテーマみたいなんがあるみたい。
何回も「お前も食べ」と言われてまいった。「ここは病院やし、ボクの分はないねん」と言っても理解できなかったようだ。
「食べる時間だけでもだれかがいっしょにいたろ」と提案してくれた兄を助けたいが、なかなかあいている時間がない。毎週木曜は一応あけてあるので、また来週木曜に。
でも帰り際に「引きとめてすまなんだな」なんて言われたら、もっと来んとあかんなと思う。
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2016年06月29日(水)
「写真見せて」と父は言う [家族]
先週、父が京都博愛会病院に転院。
今日、ヨメさんと二人でお見舞いに行ってきた。
「おじいさんが食べてるとこ、写真に撮っとくわ。」
そのあと、父が何やらむにゃむにゃ言っている。
ヨメさんが、「写真見せてやって」と通訳してくれた。
そうかー、まだ自分の写り映えとか気にしてるんや。それでちょっと安心した。
病院に着いたとき、父の顔色が悪くてびっくり。しかし、しゃべってしゃべってしゃべってするうちに見る見る顔色がよくなっていった。話し相手として、ちょっとでも顔を出すようにせんとあかんなあと思った。
父は「ますみさん」のことを分かっているのだろうか。
そういう話になると、笑って上手にごまかす。うけ狙ってのかなんだか・・・。
「おじいさん、頭の方、ちょっと下げるで」と言ってベッドのリモコンを操作。父はその言葉をしっかり聞いてなかったようで、「おー、さかとんぶりくうわー!」
「さかとんぶりくう」とは「ひっくりかえる」くらいの意味ですかね。父は目をむいていたけど、こういう刺激も案外いいのかも。
こないだの「北栄町すいかながいもマラソン」のときに、真樹と買ってきたおみやげ「梨ゴーフレット」。意外と食べやすく、おいしかった。父にも喜んでもらえてよかった。このおみやげはおすすめです。
病院からの帰りの私とヨメさんの会話。
「おじいさんはまだ自分のこと分かっているしええけど、ボクは自分で自分のことが分からんようになったら、もう生きていたないわ。」
「それはちがうで。人間はそんな簡単なもんとちがうと思うわ。そんな人も生きていく値うちはあるし。」
「いや、自分以外の人をどうこうゆうてるのとちごうて、ボクだけの問題としてゆうてるねん。自分が自分と分からんていうことは、その時点でもうちがう人になってるってことやろ。さとぼん(ヨメさんの親友)のお父さんがすごいいい人やったのに、亡くなる前は怒ってばっかりの別人みたいになってしもたってゆうてたやん。その話はショックやったわ。ボクはそんななったら、もう生きていたくないなあ。自分が自分と分からんようになる瞬間が分かったらええのになあ・・・。」
「それは無理。」
私は60歳、ヨメさんは54歳。この歳の差が、「老い」に対する不安の差としても出てきているのかなあ。
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2016年06月26日(日)
仕事帰りのヨメときく [家族]
今日は一日ゆっくり。
「玄関のちらかってるのん、なんとかしー」と昨日ヨメさんに言われ、それだけはせんならんと整理をしていた。いらない段ボールを車に積もうと外に出ると、「京都キャロット」に出勤中だったヨメさんときくが帰ってきた。急いでカメラを撮りにいきパチリ。
土日はバイトさんに来てもらっているので、ヨメさんが出勤する必要はない。しかし、ヨメさんやきくのファンがおられるんです。「行かんわけにいかん!」ということらしい。
「きくちゃん、きくちゃん!」と呼んでも、すっと来てはくれない。
でも、そのネコちゃんみたいな性格がまたいいんですよねー。
「きくちゃんは、やっぱりかわいいわー。」
この続きにお散歩。
アジサイの色が鮮やかになってきた。
オバサンが遅がけから美容院に行くというので付いて来てしまったが、「しまったー、おもんなかったー。」
きくのいいところは、そんなつまらん経験をしてもすぐ忘れて、また付いて来てくれるとこですかね。
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2016年06月25日(土)
きくは分かってくれるだろうか [家族]
那覇空港11時発のジェットスターで関空へ。関空リムジンバスの乗り継ぎに時間がかかったが、4時前に我が家到着。
ヨメさんから、「家族にも理解してもらえへんことを、みんなに理解してもらえるかいな。アンタのしてることはただの自己満足」とおしかりを受けた。
きくも相変わらず、帰ってきた私を見てしっぽを丸めていた。
せめてきくだけでも、パオパオのこと分かってくれへんかなあ・・・。
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