パオパオだより

2008年02月16日(土)

花背小中一貫校スキー大会 [学校]

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 京都市内で唯一、スキー大会を地元で何年も続けて開催している学校がある。
 他府県の人だけでなく、京都市内の人でもそれを知らない人は多い。

 「京都市内で、スキーできる所あるんですか?」
 「あるんです。」
 それは、私が生まれ育った左京区花背別所町。スキー大会を続けてきた学校は、京都市立別所小・花背第一中(小中併設校)である。
 ここは、もちろん私の母校で、私の父や私の姉兄、親戚一同の母校でもある。みんな、花背スキー場でスキーをした仲間だ。
 花背スキー場閉鎖後も、カウベルスキークラブさんのご協力で途切れることなくスキー大会が続けられた。
 別所校出身かどうかは、スキーの話でだいたい見わけられる。好き嫌い、うまいへたを別にして、別所校で学んだ者はみなスキーを経験している。

 私の二人の子、廉と真樹も昨年3月までこの学校のお世話になっていた。二人とも、別所の中ではスキーがうまいほうではなかったが、スキー大会は楽しみにしていた。
 廉は中学校卒業だったのでスキー大会もおしまいだったが、真樹は今年も中1として出場するはずだった。
 ところが、昨年3月、別所小・花背第一中は閉校になり、他の地区と統合し花背小中一貫校になった。別所の北5kmの所に新校舎ができるまでの2年間は、暫定的に別所の校舎を使うことになった。しかし、我が家は我が家の事情で引っ越すことにした。
 
 そのため、スキー大会には出場できなくなったのだが、廉がOBとして参加したいと言ったので送ってやった。
 廉は、中学時代、アルペンスキーのほうはうまくなれなかったが、クロカンのほうでがんばった。クロカンなら、いまでもそこそこやれるはず。アルペンのほうも、うまくはないが好きらしい。 

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 廉の話によると、メンバーはだいぶ変わったけれど、スキー大会のふんいきは同じでよかったとのこと。
 お昼の豚汁も、いっぱいあってすごくおいしかったらしい。廉もコースを滑らしてもらい、全体の4番だった。「しゅん(中2)に勝った。」と喜んでいた。
 前におられた先生も何人か来られていたようで、廉にとってはそれもよかったようだ。いろいろ話ができたらしい。
 今年もスキー大会を開催していただいた学校関係者の皆様に、心より感謝いたします。
 来年はまだ別所の校舎を使うのでスキー大会は続くと思うが、再来年新校舎に移ったらどうなるのだろう。今まで何十年と続いてきた行事も、学校名が変わったらそれであっさり終わってしまうのか。
 もしそうであれば、さびしいことだ。

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 (注)写真はすべて、廉が携帯で撮ったものです。

 ←雪深い、校舎のまわり

 以下、私の個人的見解。(文責は、すべて私一人。妻や子どもは無関係です。)

 10年近く住み続けた家を離れた理由。
 もちろん、それは一つの理由ではない。
 しかし、花背小中一貫校がその最大の理由であることはまちがいない。

 10年前、廉が行く学校は都会のあくせくした所ではなく、いなかののんびりした学校がいいと思っていた。わたしの母が亡くなり、一人暮らしをしていた父も喜んでくれるだろうと思い、無理をしていなかに家を建てた。
 廉の性格なら、きっと集団の中に埋没してしまうだろうと心配していたが、小規模校には埋没する集団自体がもともとない。これは、よかった。
 廉の入学3年後には真樹も入学し、人数は少ないけれど工夫して楽しくやっていく力が身についてきているように感じていた。

 そんな時にふってわいたのが、学校の統合問題である。
 私は大反対だったが、多くの人が望むのならそれも仕方ないと思っていた。しょせん、マイノリティはマジョリティに飲み込まれてしまう。それがいやなら、その場から逃げ出すしかない。
 ところが、この統合問題がまだ決着もしていないのに、いつからか小中一貫校建設の話題へと移ってしまっていた。そして、あれよあれよという間に・・・。

 この話には、奇妙なウラがある。
 長年中学校の校長を務めた方が、退職後、市会議員に立候補することになった。その人の公約パンフレットを見て、目が飛び出た。「花背峠以北に、小中一貫校をつくります」
 どう考えても、このパンフレットがつくられたのは、保護者の話題にのぼるだいぶ前だ。教育の政治利用?
 ああ恐ろしい。こんな学校に、大事な我が子は預けられません。
 ( 話のついでに・・・、その候補者は兄の強力な地盤を引き継ぎ当選。しかし議員活動に入る前に、選挙違反<買収>が発覚し逮捕。「晩節を汚す」とは、このことか。)

 もう一つ、心にじわじわとしみてきた言葉があった。
 30年ほど公務員を勤め上げ退職した、私の兄の言葉だ。
 「自治体が予算をおろした事業は、必ず成果を求められる。失敗は許されない。」
 なるほど。まだ全国公立校でも数少ない小中一貫校に予算をおろすからには、どんなことをしてでもかっこうをつけよということ。
 ああ恐ろしい。学校って、失敗の宝庫でしょう。
 失敗を許さない成果主義が、子どもも先生もおかしくしてるんでしょう。
 子どもを実験台に使って、各地から招いた関係者に「私がこんなすばらしい教育をしました」と自慢でもするんでしょうか。想像しただけで、寒気が走る。

 「逃げろー、逃げろー、もうそうするしかない」
 私の心がそう叫んだ。
 にいちゃん、ありがとう。いいこと、言ってくれた。おとちゃんのことは、しっかりたのむで。

 そんなこんなで、結局、家を出ることになった。家族の間でもいろいろな摩擦があった。でも、うちの家族のいい所は、いったん決めたことは後でぐちゃぐちゃ言わない。後ろを振り返らず、これから先が楽しくなるように努力する。
 これで、何べん助けられたか・・・。

 もう、1年も前の話です。

     

 

 

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